投稿日:2016年4月5日|カテゴリ:お知らせ, コラム

『シオノギDUL/DLXサインバルタWeb講演会拝聴して』

 某地方国公立大学病院整形主任教授先生御講演でした。

 基本『整形外科医師向け』の講演会です。

 

DULサインバルタはメンタル系の方に利用すると操転リスク有るので、要注意との事。

『メンタル系問題無い方々へ利用しましょう』と纏めておいででした。

しかし、元元DULは、抗鬱薬だったので、基本メンタル系の方々に有効です。

 第一モノアミン仮説を考えれば、慢性痛と鬱は表裏一体なのですから、慢性痛にメンタル症状を伴わない例は非常に少ないのです。

 

わたくし等は、メンタル系痛にガンガンDUL押して行きます。

 逆に侵害受容性痛慢性期や神経障害性痛等の非メンタル系には、DULはPGBリリカ様に比べると切れに今一感有ります。

 当然、DULは中枢機能障害性痛やメンタルペイン体感幻痛や中枢性痛には非常に有効と考えて居ます。

 解説にも出て来ましたが中枢性その他のメンタル系の場合は、当然のことながら総合的に『認知行動療法』等を中心に加療を勧めて逝かなければ埒飽きませんです。

 

何でそう言う解説に纏めたかと言うと、ここからはわたくしの推測ですが、整形外科の先生方に気兼ね無く御気楽に使って頂く為に、メンタル系疾患を排除させての利用にした方が投薬頻度が飛躍的に期待出来る事と万が一の躁転を避ける為の手段としては致し方が無いと考えます。

 

しかし、これも『嘘妄想虚幻覚幻想系くるま誌』的旧い日本的発想で有り『FMO的真理真実追究型』新しい日本的発想とは、偉く異なります。

 

まあ、製造販売元が主催する勉強会では良く有る事ですが、御題目綺麗ごとばかりお知らせして、後で整形外科先生をビビらせるよりは、もう少し『真実』を整形外科先生にもお知らせすべきとは思います。

 

薬はどんな薬でも副作用は有るのです。

その副作用が怖くて処方や内服出来ないならば、その慢性痛は『我慢対象』に過ぎない、そんなに痛く無い痛みと考えます。

 

マジ痛ければ、多少の副作用有ろうと、確実に内服出来るモノです。

 

『痛みは緩和しましたが眠くて飲めない』・・・じゃその痛みはそんなに大した痛みでは有りません。

 患者さんの『主訴』は『痛み<<<眠気』なのです。

 眠いなら『麻黄剤』出してまで眠気取らせる手法も有りますが、わたくしは其処迄エゲツナい治療はしたく有りません。

 理由は当然ですが慢性痛で病んで居られる方々の多くは胃腸障害を伴って居る場合が多いので麻黄剤は飲めない対応出来ないのです。

 

副作用防止優勢の為に、内服減薬(中止)させても『我慢』と言う治療薬選択は大いに有りです。

 『我慢』は『おしん』という怪物視聴率のNHKドラマを生んだ日本国に於いては、充分に『認知行動療法』の一つと考えます。