投稿日:2015年3月12日|カテゴリ:お知らせ, コラム

リリカと言う慢性痛や神経痛(神経障害性痛)の特効薬的なモノが市販化され久しいですが、有効率は精々5割。
野球やベースボールで5割打てれば、I選手以上に史上最高の打者でしょうが、残念期待度の高い医療では今一の打率。
それでも慢性痛でのフアースト・チョイスは、今でもリリカです。

最近多い、3ヶ月以上の慢性痛でも更に長期罹患化された慢性痛である『神経障害性痛/重症例』や『心因性痛』や『中枢機能障害性痛』と言った多少なりともメンタル系入った痛みでは、病状にも依りますが、残念余り手応えが有りません。
それに、使用環境や各学会エビデンスが整備されていなかった、リリカ初期導入時程では有りませんが、投薬量や投薬手法にも依りますが副作用(ふらつき、目眩、浮腫み等)が多く出現してきます。
要するに使いにくい。

その副作用を考慮すれば、廃薬して他剤に切り替えてしまった方が堅いです。
リリカ等の中枢機能に作用する薬を中途半端に利用する位ならば、効果弱いかもしれませんが副作用出難いクラシカルな西洋薬や更に超クラシックな各人の身体の『証』に合った漢方製剤の方が安全且つ余程効果が期待出来ます。

まして、リリカも中枢機能に作用する薬ですから頓服は特殊例外を除き御薦めしません。
頓服じゃ効きません。

最近流行売り出し中のイケイケ系の『麻薬系製剤トラマドール』も中枢に作用するため頓服は論外。
中毒化したり離脱症状で苦しんだりします。
まして医療用麻薬中毒何て冴えません。
麻薬先進国の米国では医療用麻薬からヘロインや覚醒剤中毒死迄至る例が多出して来ています。
メンタル系の入った慢性痛には、中毒起因になるため、麻薬系製剤は禁忌です。
麻薬中毒に至る位なら痛いほうがましでしょう。

その点、作用の弱い薬は適当に飲んでも、痛いだけで副作用は出難い。

結局効かないで中途半端な世界にいるくらいならば、やるならやるで、副作用と主作用のバランスを患者さんも医療人も御互いに飲み込んで理解して、思い切って『ガン』と強い薬に行くのが筋です。

リリカ、セレコックス、トラムセット等で修繕可能な単純な痛みが懐かしい反面、これで簡単に修繕可能な痛みならば、まだその痛みは序の口レベル未満で幸せです。