投稿日:2016年6月28日|カテゴリ:お知らせ, コラム

痛み加療に漢方薬を中心に利用させています。

 特に急性期痛(発症3ヶ月以内)と慢性期痛(発症3ヶ月以上経過)では、同じ痛みでも概念が全く異なります。

侵害受容性痛急性期や炎症期痛と呼ばれる急性期痛には、旧来の痛み止め的NSAIDs(ロキソニン男爵公等)が未だに利用されていますが、これは出血傾向が強く短期間利用の頓服ならば、兎も角も長期連用は、脳内出血や消化管出血誘発の為に危険です。

本来は各症に有った漢方製剤を選択し、そこに頓服でNSAIDs(ロキソニン男爵公等)を利用するのが本筋。

 弱オピオイド系製剤(准麻薬系阿片製剤トラムセット君等)も蔓延化した急性期痛の内の非メンタル系急性期痛や癌性痛に於いては、阿片系製剤の特徴である『吐気便秘』対策さえ施せば、有効です。

 抗癲癇薬(PGBリリカ様やガバペン君やガバペンチンプロドラッグ等)も、蔓延化した急性期痛には、ガイドライン上は兎も角も、現実にはそこそこ効果が有ります。

 

慢性期痛にNSAIDs(ロキソニン男爵公等)等論外甚だしい。

 慢性痛は末梢性では無く成って中枢性疼痛に至って居る為、NSAIDs(ロキソニン男爵公等)は全く効果が期待出来ない関わらず、多くの診療科で平気で長期連用されているのは悲しい事実です。

 侵害受容性居痛慢性期や中枢性痛や中枢機能障害性痛と呼ばれる慢性痛には、旧来の痛み止め的NSAIDs(ロキソニン男爵公等)は全くと言って良い程効果は期待出来ません上記の副作用の方が危険です。

 

当然、痛み止め的作用では無い、身体と感情の痛んだ処を自己修正出来る様なスイッチ(リセプター)を入れて来る様な作用を有する漢方製剤が効果を呈します。

 

大流行の抗癲癇薬PGBリリカ様も効果は有りますが残念精々打率5割程度です。

 野球で5割打者は凄く尊敬されるでしょうが、残念医療業界では、効果が少ないと判定されてしまいます。

 確かに、抗癲癇薬PGBリリカ様を副作用の眠気ふらつき肥満を無視してガンガン投薬させれば、痛みは感じ無く成るでしょうが残念QOLは偉く低下し日常生活は維持しがたいと考えます。

 

慢性痛の多くは長期罹患により8割は鬱病始めメンタル症状が出て来てる場合が多く、当然中毒症状を造り易い弱オピオイド系製剤(准麻薬系阿片製剤トラムセット君等)も対象外です。

 麻薬系製剤先進国の米国韓国での医療用麻薬汚染の現実を見れば怖くて長期投薬は出来ません。

 

慢性痛の多くは長期罹患により8割は鬱病始めメンタル症状が出て来てる場合が多く、当然向精神薬(抗鬱薬、抗癲癇薬、抗不安薬、睡眠誘導剤、抗精神病薬等)がもっと積極的に有効利用されるべきでしょう。

 勿論この手の劇薬は臨床経験と相当の自己学習の修練を積ま無ければ、安易に投薬は副作用(アクチべーション躁転等)が出る事も稀では無い為、危険です。

 

SNRI/DLX/cymbartaが慢性痛への適応拡大に伴ない、大販促キャンペーン中ですが、自己学習時間は確保されて居ても反面慢性痛の臨床経験の少ない身体科のDrsに、抗鬱薬にも関わらず、ガンガン販促されています。

やはりこの薬は、基本抗鬱薬で有り、鬱有り気の慢性痛には有効でも、非鬱の慢性痛には如何なものか??

わたくしは、メンタル絡みの慢性痛以外には、三環形抗鬱薬TCAやSNRI/DLX/cymbartaは利用していません。

 勿論25歳未満(出来れば21歳未満)の患者さんにも自殺企図が多く、基本利用しません。

どうしても利用しなければならない環境では、必ず精神科受診をお願いして居ます。

 

わたくしはこう言う状況の慢性痛の多くには、当然、痛み止め的作用では無い、身体と感情の痛んだ処を自己修正出来る様なスイッチ(リセプター)を入れて来る様な作用を有する『漢方製剤』を中心に投薬計画を行います。

それが一番副作用出難く、早く西洋薬を廃薬させる事の可能な手法を考えて居ます。

 

勿論慢性痛に一番効果が有るのは『認知行動療法』やヨガや太極拳等の呼吸法を利用した『軽度運動療法』を始めとした『自律訓練法』です。

 薬剤効果等よりも上記の『自律訓練法』の方が余程の事効果が有ります。

その究極昇華系は、癌性疼痛末期終末医療における宗教療法(入信)です。

 

痛み治療に於いて、西洋薬は21世紀の現代社会では必須ですが、出来れば漢方製剤を中心に切り替えて行く手法を取らなければ、多くの西洋薬の副作用により、中々投薬維持する事が困難な時代です。

 

最近は、システム漢方入門とかモダン漢方入門とかチャート式に簡単に勉強可能な漢方診断法も編み出されてはいますが、残念な事に、マジで診断を進めて行く『漢方東洋医学』処方は『各症の診断』から行う必要が有る為、マスターするのが大変困難なのです。

 

幾ら素晴らしいチャート式診断法が完成したとしても、各症例の各症が異成れば、当然利用する漢方処方は大幅に変わります。

 最終的には石にかじりついてでも『各症の診断方法』をマスターさせるのがこの業界の王道です。

 

わたくしの経験談ですが、症状に対する対象療法は初期の急性期痛では有効でも、慢性期痛に成れば成る程、メンタル絡めば絡む程、『証』に対しての治療では、日本東洋医学のスーパーレジェンド松田医院『松田邦夫先生』仰せの『紫故剤∔駆お血剤』の黄金コンビが有効に思えて成りません。

 

わたくしの様な『慢性痛の業界』でも『漢方業界』でもGodFatherPart3の『ジョーイ・ザザ』レベルのチンピラ武道派では、漢方業界の大先生曰くの『古典を読め』との説は、御尤もですが、一度しか読破出来て居ません。

そこから、やはり日本漢方の租で有る『中医学』へ移行してしまい、更に中医学の古典に迄行きついてしまいました。

だってクラシック旧ければ旧い程偉いと言う非国際的な『純日本式旧車評価』判断で言えば、和漢の古典よりも中医古典は、ずっと旧い=偉い訳です。

 

最終的には更なる租である印度の古典医学に至るとは思っています。

なんか三蔵法師様とお猿や妖怪の傑作『西遊記』になりそうです。

 現状では『西遊記』のパロデイ『漫画太郎先生』作の大傑作『珍遊記』には至って居ります(爆)。